最近は、労務管理や経営の本を読んでいますが、今回は「リーダーの仮面ー「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法」について、ご紹介します。
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【書評】リーダーの仮面ー「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法
著者は、株式会社識学の代表取締役社長 安藤広大さんです。
1979年大阪生まれ、早稲田大学卒業、NTTドコモ、ジェイコムの役員を経て独立。
「識学」という考え方で、数々の会社の成長や自身の会社の上場を実現させています。
【書評】リーダーの仮面:「5つのポイント」
リーダーは、たった5つのポイントを守る。
- ルール
- 位置
- 利益
- 結果
- 成長
最近は「モチベーション」が重要という話をよく聞きますが、とてもドライな印象です。
明確なルールのもと、部下との立ち位置を明確にし、利益によって人を動かし、結果で評価し、未来の成長を見据える。
常日頃、公平な組織が作りたいと考えている私には納得できる考え方でした。
特に「ルール」・「位置」については、部下との距離を保ち、リーダーとして明確な意思が重要となり、1プレーヤーとはまったく違った考え方が求められます。
【書評】リーダーの仮面:心に残った文言
これって、利益相反を起こしていないか?
つまり、個人と会社が「利益相反」を起こしていないかどうかだけを見るのです。出典:安藤広大著「リーダーの仮面」P163
リーダーは、個人でも自分の部署だけでもなく、組織全体を見ることが重要。
当たり前といえば当たり前ですが、細かい判断で迷った際に自問自答することで、心の中に指針ができます。
一時的な感情にとらわれたり、部下に嫌われることを恐れていると、長期的な判断が難しいもの。
個人の成長と会社の成長のベクトルは同一と考え、リーダーにはぶれない判断が必要です。
つまり、「仕事」を限りなく「スポーツ」に近づけていくのが、目指すべきリーダーの役割です。
出典:安藤広大著「リーダーの仮面」P183
この言葉は、非常に心にささりました。
私も仕事をハイスコアを目指す「ゲーム」のようにできないかと考えており、個人事業主や経営者として、他社と戦うゲームのように仕事をしたいと思っていました。
しかし、安藤氏は、会社内部のリーダーとして、公正なスポーツ競技のように整備していくことが重要と論じています。
あくまでもリーダーはプレーヤーではなく、スポーツの創作者であり、審判のような存在という点が重要です。
この考えを体現したような賃金制度を構築できれば理想的ですね・・・
(過去に私が経験し、水に合わなかった公務員の世界が真逆)
「楽しく働く」とは、まさにスポーツを楽しむように働くことと考えると、非常に納得できます。
そこで、プロセスへの介入は一切やめて、結果だけを管理するようにしました。
出典:安藤広大著「リーダーの仮面」P207
「夜遅くまで頑張ってるな~!よし、いまから飲みに連れてってやる!」
というのは最悪ということですね・・・
過程よりも結果で判断し評価することで、会社と個人の方向性が一致する。
一貫して、「会社の利益=個人の利益」とするための考え方です。
冷静に考えると当たり前なのですが、現場では往々にしてプロセス評価がまかり通っています。
プロセス評価をする上司は、自分でも会社全体を見れていないことが多く、評価がどんどん偏るため、効率的な部下は腐っていき非効率になっていきます。
冷静に考えれば当たり前のことですが、「識学」は「理屈ではそうだけど、現実は・・・」みたいな部分を徹底的に排除していく合理的な考えです。
まとめ リーダーの仮面ー「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法

この本に書いてあることは、冷静に考えれば当たり前のことだらけです。
例えば、
- 「会社の利益」=「個人の利益」とするから、共に成長していける。
- リーダーは部下が「会社の利益」に貢献するようにマネジメントするべき。
- 「会社の利益」に繋がるのは、「プロセス」ではなく「結果」
といった感じ。
でも、実際にできていない人がほとんどですし、会社目線で働いている中間管理職がどれほどいるでしょうか・・・
10年後、「あの人の下で働けて良かった」と思われるようなリーダー像。
「楽しい仕事」はスポーツのように・・・私もそうありたいものです。
初めて部下を持つ方や、組織のマネジメントに悩んでいる方はもちろん、今はプレーヤーの方が読んでも、とても勉強になります。
気になる方は、ぜひ、読んでみてください。