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国の制度を活用した太陽光投資とはどんなものか
太陽光投資のイメージを簡単に説明すると、
- 空き部屋が出ないアパート経営
です。
個人が行う太陽光発電というと、家の屋根につけるものを想像しますが、太陽光発電を投資で行う場合、「野立て太陽光発電」が一般的です。
私が保有している太陽光発電所
発電した電気は、国の制度によって20年間の固定した価格での買い取りが保証されています。
怪しいと感じるかもしれませんが、まぎれもない国の制度です。
固定価格買取制度の仕組み
「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」は、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度です。電力会社が買い取る費用の一部を電気をご利用の皆様から賦課金という形で集め、今はまだコストの高い再生可能エネルギーの導入を支えていきます。この制度により、発電設備の高い建設コストも回収の見通しが立ちやすくなり、より普及が進みます。引用:経済産業省資源エネルギー庁HPより
このため、天候には多少左右されるものの、アパートのように空き部屋率50%というような事態にはなりません。
太陽光に必要な要件さえ整えば、長期の安定的なリターンが見込めます。
太陽光投資に必要なもの
- 日が当たる土地
- 太陽光の発電設備
- 固定価格買取制度(FIT)の権利
太陽光発電では、利回り10%程度の物件が多いです。
もろもろの諸経費を考えても、15年で設備代を回収し、残り5年はまるまる利益になる計算。
期間限定の国の制度が適用されているため、これほどの長期間で利回りが計算できる投資案件は太陽光発電だけです。
太陽光投資のおすすめできる3つの理由!
太陽光投資が初心者におすすめな3つの理由です。
太陽光投資が初心者におすすめな3つの理由
① 安定した収益で値動きがない
太陽光投資は、国の制度によって20年間の購入価格が保証されています。
このため、日々の値動きもありませんし、世界的な大暴落が起きても不安になりません。
特に投資初心者は、値動きがあると不安になり、長期投資のつもりが、あせって株を売ってしまったり、当初のルールに外れた行動をとってしまいがち・・・
その点、太陽光投資は、基本的に当初から想定されるメンテナンス等以外には、何もする必要がありません。
天気によって収益が変わりますが、
- 今年は晴れの日が多かったから収益が大きかった
とか
- 梅雨が長かったから少し収支が悪かった
というような、割とのんびりしたものなので、投資に関するストレスが少ないのが特徴です。
② 現物があるので、目で見て確認できる
太陽光発電投資では、発電所を所有することになります。
私が保有している太陽光発電所
株や債権、金取引だと、いまはネットでかんたんに売買できます。
もちろんウイルス対策ソフトなどは入れるのですが、ネットで多額の取引をするのはセキュリティ面で心配。
その点、太陽光投資は、現物があるので、直接、投資対象の物件を確認できます。
実際に同じような物件を見てもらうと、奥さんなどにも理解してもらいやすいです。
実際に設備をみて説明すると、説得力が増しますし、環境にも貢献できるので、子供の教育にも役立ちます。
③ 初心者でも玄人でも結果に差がつきにくい
太陽光投資は、初心者でも玄人でも差が付きにくい投資です。
株式などの投資では、初心者が無理に儲けようとすると、食い物にされることも多いですが、太陽光投資では、しっかりと物件を選定すれば、あとは誰がやっても同じような結果になります。
逆にいうと、慣れた人でも大儲けはできません。
投資の知識は必要ないのですが、もし近くの物件を購入して、草刈りなどを自分で行うことができるのであれば、利回りは向上します。
太陽光投資のデメリットを3つ紹介!
20年間安定した利回りが期待できる太陽光投資ですが、デメリットもあります。
メリットだけではなく、デメリットもしっかり把握するのが投資の基本!
太陽光投資のデメリット
① 近年増加している自然災害
近年、台風・地震・津波などの自然災害が増加しています。
もしも、お金をかけて作った太陽光発電設備が壊れてしまうと大損してしまいます。
しっかりと保険に入って対応しましょう。
太陽光設備の保険
- 設備の復旧費用の保険
- 収入を補填する休業補償の保険
通常は施工会社から案内してもらえますし、大手保険会社で取り扱っているので、直接問い合わせてもOKです。
災害で壊れた設備を直す保険はもちろん、その間の収入を補填する保険にも入れば万全です。
そもそも、通常の野立て太陽光設備は、極めてシンプルな構造であり、「まともに施工された設備」なら、台風や地震でも被害が生じることはまれです。
注意しなくてはいけない点として、一般的な太陽光保険では、地震と津波は対象外。
太陽光設備は、地震で壊れることは少ないので、あまり気にする必要はありませんが、津波については要注意!
ハザードマップを確認し、津波災害の可能性が低い物件を選ぶことが大事です。
② お金の価値が下がるインフレ
太陽光発電は20年間固定価格での買い取りが約束されています。
これが最大のメリットですが、逆に言うと日本でハイパーインフレが起きて、缶ジュースが1本1万円になっても売電価格は変わりません。
可能性は低いものの、株式などと違い、太陽光投資はインフレに弱いということは覚えておきましょう。
③ 電気が余る?出力制御
電気は使う側と発電側でぴったり同じ量じゃないとダメ!(受給調整)
電気が余ると電力会社から「今日はもう買い取りません!」と言われる可能性があります。
ただし、電力需要の多い地域は出力制御はおきません。
電力需要の多い地域
- 東京電力
- 関西電力
- 中部電力
北海道、東北、四国、九州などの地域では出力制御の可能性があります。
出力制御の可能性としては、原子力発電所の再稼働が大きなポイント。
九州では原発の再稼働後、GWなどで工場が停止している時期に出力制御が起きています。
電力会社も、地域間の電力融通や系統の空きを活用するN-1電制などによって、出力制御を最小限にするよう努力されています。
私は投資として致命的な頻度で出力制御は起きないと考えていますが、心配な場合は出力制御保険に入ったり、出力制御の地域外の物件を購入するのがおすすめです。
わたしと太陽光投資の出会い
私はもともと株式でセミリタイアを目指しており、日本株はリーマンショック前から投資をしており、リーマンショック直後に買った日本株でそこそこ利益は得ていました。
しかし、セミリタイアを目指す場合は長期的な見通しが大事です。
このため、長期的な成長性が有望な米国株に舵をきりかけます。
有名米国株ブロガー「たぱぞう」氏の記事などをみつつ、米国株を勉強していたのですが、ブログの中で安定的な投資として太陽光投資が紹介されていました。
そこから太陽光投資の概要を理解し、むさぼるように知識を習得すると、「探していたのはこれだ!」と体に電気が走りました。
これまで投資していた株・投資信託・仮想通貨を現金化(株主優待目的の一部を除く)、太陽光投資へ向けてクラウチングポーズを開始!
そこから1年半が経ち、良い出会い・悪い出会いも経験しながら、現在は太陽光発電所12基の権利を獲得し、8基を稼働させています。
太陽光投資に係る費用は?
太陽光投資に必要な初期費用は次の3つです。
太陽光投資の初期費用
① 土地代(賃借も可能)
野立ての太陽光発電所を建設する場合、1,000〜2,000平方メートル程度の土地が必要!
3,000円/平方メートルとすると300万円程度。
賃貸で年間数万~十数万円程度で借りることも可能です。
② 太陽光発電設備
太陽光発電設備は、太陽光パネルとPCS(パワーコンディショナー)が主な設備。
一般的な太陽光パネル50〜100kwとパワコン50kw弱を整備する場合、だいたい1,000〜2,000万円程度。
普通のサラリーマンの場合、住宅ローン以外ではこんな大きな金額を扱うことはありませんが、太陽光投資は国の制度を利用しているので、ある程度の収入があるサラリーマンなら、さくっと投資資金を借りられます。
お金の準備については後ほど説明します。
施工会社によりますが、固定価格買取制度の権利と土地と設備で、概ね利回り10%前後に設定してきます。
③ 接続負担金
太陽光設備を整備し、電気を売るためには、電力会社が運用する系統に連系する必要があります。
わかりやすくかんたんに言うと、太陽光発電所を電線に接続します。
その際、東京電力のような電力会社に工事をお願いする費用が接続負担金。
ちなみに、法律上は15年間で償却することになります。
太陽光発電設備の連系工事負担金の取扱いについて
当該連系工事負担金は、繰延資産に該当します。また、その償却期間は15年として差し支えありません。
引用:経済産業省HP
接続負担金の金額ですが、実際に払ったと聞いた事例では概ね30〜150万円の範囲です。
逆に接続負担金がこれ以上だと、低圧の太陽光発電所では利回りを確保できずに諦めることが多いです。
太陽光投資の資金を準備する方法
太陽光投資の資金を準備する方法を説明します。
太陽光投資の資金を準備する方法
- 自己資金
- お金を借りる
以上の2つ!当たり前の話ですね。
自己資金については頑張ってためましょう!としか言えないので、「お金を借りる」点について説明します。
太陽光投資は国の制度なので、お金を借りやすいというメリットがあります。
なぜかと言うと、太陽光投資が金融機関に「事業」として認識されるからです。
株に投資するからお金を貸してくれ!と銀行に行っても100%門前払いされます。
個人から見ると、どれも投資なのですが、金融機関的には不動産と太陽光は融資対象の事業扱い、株は対象外です。
そして、太陽光投資は国の買取制度で安定的な利回りが計算できる「事業」であるため、銀行もお金を貸しやすいのです。
さらに、少し金利は上がりますが、信販ローンでも太陽光投資向けに融資を行っています。
私は次の3つから実際にお金を借りました。
お金を借りる先
それぞれのメリット・デメリットを説明します。
① 金融機関(公庫・銀行・信用金庫)
私は、地元の信用金庫と政策金融公庫から、太陽光投資資金を借りています。
まともな金融機関からお金を借りられるのが太陽光投資の強みです。
金融機関は貸しても大丈夫!と判断しないとお金を貸さないので、金融機関のチェックを通ったことは安心感があります。
金融機関(公庫・銀行・信用金庫)でお金を借りるメリット
金融機関(公庫・銀行・信用金庫)でお金を借りるメリットを説明します。
金融機関(公庫・銀行・信用金庫)でお金を借りるメリット
- 金利が低い
- 土地代込みで融資も可能
- 太陽光案件の収益性で融資が判断される
金融機関(公庫・銀行・信用金庫)の良いところは、比較的金利が低く、土地代込で融資してもらえる可能性があること。
金利は1%程度から借りることができますし、公庫でうまく立ち回れば0%代もあるようです。
また、金融機関では比較的に個人属性(職業・年収)を重要視していない印象で、太陽光案件の収益性から融資の可否が判断される傾向にありそうです。
年収が少なめの人でも積極的に公庫や銀行にアタックしてみるのがおすすめです。
金融機関(公庫・銀行・信用金庫)でお金を借りるデメリット
金融機関(公庫・銀行・信用金庫)は、融資を受ける先としては最も良いですが、あえてデメリットも説明します。
金融機関(公庫・銀行・信用金庫)でお金を借りるデメリット
- 収支計画や書類を多く要求される
- 審査まで時間がかかる
- 個人属性が良くても、あまり融資とは関係ない
金融機関(公庫・銀行・信用金庫)では審査が厳しく、書類もしっかり準備する必要があり、時間がかかります。
個人年収が高くても、あまり融資の可否に関係ないので注意が必要です。
② 信販ローン(アプラス・ジャックス)
太陽光投資の信販ローンは、アプラス、ジャックスが2つが中心です。
金融機関に比べて、スピーディな対応ができる反面、利息が高いのが特徴です。
信販ローン(アプラス・ジャックス)でお金を借りるメリット
信販ローン(アプラス・ジャックス)でお金を借りるメリットを説明します。
信販ローン(アプラス・ジャックス)でお金を借りるメリット
- 申請が簡単
- 審査が早い
- 個人属性・年収が高ければ、融資枠が増加する
信販ローンは、施工会社と連携していることも多く、申込書1つで審査できます。
数日程度で審査結果がわかるので、案件を押さえたいときにも便利です。
また、個人の収入で審査されるため、高収入の人は審査に通りやすいという特徴があります。
信販ローン(アプラス・ジャックス)でお金を借りるデメリット
信販ローン(アプラス・ジャックス)でお金を借りるデメリットを説明します。
信販ローン(アプラス・ジャックス)でお金を借りるデメリット
- 比較的金利が高い 2%前後
- 個人属性・年収が低い場合、審査に通らない
- 消費者金融などの債務者と同一視される可能性も?
やはり銀行などに比べると金利が高いです。
また、年収が低いと優良な太陽光案件でもお金を貸してくれないため、高年収や大企業勤めの人が有利となります。
③ 家族・親戚から借りる
もし、家族や親戚で、お金持ちがいる場合、相談してみるのもおススメです。
私の場合、「お金は持っているけど投資はわからない」という親戚がいたので、公庫と同じ程度の金利を払って、お金を借りることができました。
地元信用金庫からも融資に成功していることを伝えると、銀行も認めている話なんだね~と割とすんなり話が進みました。
もちろん親族だからといって曖昧にせずに契約書をしっかり作成し、きっちりお金を返しています。
家族や親戚からお金を借りる場合、もちろん太陽光投資の説明を丁寧にする必要がありますが、一番大事なのは「これまで積み上げてきた信用」です。
太陽光投資と株式とアパート経営の比較
太陽光投資を、株式やアパート経営などの一般的な投資と比較します。
太陽光投資 | 株式 | アパート経営 | |
収益性 | 年10%程度(表面) ※ 実質7-8%程度 |
方式で様々 ※長期年5-8%程度 |
年5%程度 |
安定性 | 20年間安定 | 変動大 | 空き室リスク |
手軽さ | △ | 〇 | × |
インフレ対応 | 対応なし | 対応 | 対応可能 |
資金調達 | 借入可 | 借入不可 | 借入可 |
レバレッジ | 借入で可能 | 信用取引 | 借入で可能 |
投資期間 | 20年間 | 永続的 | 30-50年程度 |
太陽光投資は、安定性が最強でレバレッジがかけられるという点が最大の特徴ですね!
株式では全力で信用取引はできませんが、太陽光投資の安定性であれば、ある程度のレバレッジをかけても大丈夫と考え、実行しています。
太陽光投資とセミリタイアの親和性
太陽光投資とセミリタイアの親和性について説明します。
太陽光投資とセミリタイアの親和性
- 20年間の「長期安定性」
- サラリーマンに有利な「レバレッジ」
米国株の投資収益が平均する年8%程度と言われても、不確定なものを信じて仕事を辞められるでしょうか?
私の結論は無理でした・・・
もちろん3億円くらいあれば50%のドローダウンでも1.5億円なので、仕事を辞められるかと思います。
でも現実的には「どうにかしてセミリタイアを目指す!」という人が大半で、そんな余裕はありませんよね?
太陽光投資は20年間の収益を保証してくれるので、私の場合、30代後半から50代後半の収入が約束されます。
これはセミリタイアを目指すには大きな基盤となります。
さらに、セミリタイアを目指す人は、現在「サラリーマン」の人が多数。
サラリーマンには「社会的な信用」があります。
株式投資では何も意味がないですが、太陽光投資では「社会的な信用」はレバレッジ(資金調達)の強みになります。
サラリーマンの強みを活かして、安定的な収入をゲットしましょう!
太陽光投資の実際の収支を公開
私の保持している太陽光設備は現在8箇所稼働しています。
2019年11月の太陽光発電・成績は・・・
- 53,736kwh
- 1,255,196円
これだけ見ると、すごく儲かっているように感じますが、もちろん、ここから借入金の返済などの費用がかかります。
太陽光投資の費用
- 借入金の返済
- 発電所の電気代
- 発電所のメンテナンス費用
- 災害保険料
- 固定資産税
- 所得税or法人税
- 税理士費用
現在のところ、個別には多少の上振れ、下振れがありつつ、全体として目標を達成しています。
毎月口座に安定的にお金が振り込まれるのは嬉しいものです。
いまからでは太陽光投資は遅いのか
「太陽光投資は終了した」と、ニュースなどで見た人も多いかと思いますが、実はまだ間に合います。
固定価格買取制度の権利は3年間有効であるので、あと2~3年程度はまだ太陽光投資を始めることが可能!
固定価格買取制度の金額
- 2019年:14円
- 2018年:18円
- 2017年:21円
とはいえ、太陽光投資案件は今後、増えることは絶対にないので、優良案件は早いもの勝ちですし、業者も強気に利回りを低く設定してくることもあります。
私は、エコスタイルなどの大手、個人でやっているような合同会社など、いろいろなところから購入しています。
私は優良案件は他人に渡さない!というスタンスで太陽光投資に取り組んでいましたが、資金的にもう打ち止めなのでブログに書いてみた次第です。
また、中古太陽光案件も増加しており、発電実績のある案件を固定価格買取制度の権利と合わせて購入するという形も検討できます。
セミリタイアを目指した私が最終的にたどり着いた投資 まとめ
私は太陽光投資に全力投資した結果、プチセミリタイア(500万円×20年間の不労所得)の状況にたどり着きました。
さすがにまったく働かないのは、嫁さんにNGを出されているのですが、今後、転職して自分の理想の生活に近づけるように生きていく予定です。
給与のほかに安定的な収入があると、気持ちに余裕ができて大胆に行動できます。
一方で、私は違う見方では多重債務者ですので、借金のプレッシャーに耐えられない人には太陽光投資はオススメできません。
私にとって、太陽光投資は1つの最適解でしたが、あなたに合った投資があるはずなので、ぜひ、いろいろな投資や副業に取り組んでみてください。
もし、太陽光に興味がある場合は、最初は無難な案件を勧めてくれる業界大手企業に相談するのが良いと思います。
私の経験から小さい企業は玉石混合(高利回りの優良業者もいるけど、うさんくさい業者もいる)だったので、慣れてからがオススメです。